MOREプロジェクトのスターたち

ミッシェルのストーリー。セルジオ・ポンセ著書「We Can Do So Much More」より抜粋した”ミッシェル”の章より

「ミッシェルだって変わることができた。誰だって変われる」

ミッシェルが育ったヴィラ・イピランガでは、ドラッグの使用や売買が行われており、またそれは生きていくための最大の有効な手段でもありました。
ドラッグを売買する多くの仲間たちと同じように、彼の夢はいつの日か近隣のドラッグビジネスにおいて誰もが望む、強力なポジションであるマネージャーとなることでした。私が彼に会った時、彼はその夢を実現したばかりで、マネージャーとして近隣スラム街の対立するギャングたちを侵略し攻撃する、ドラッグギャングのリーダーを務めていました。武装したミッシェルのギャングたちは敵対する者の生活を脅かし、不安や恐怖を与え、彼自身その勇敢さとリーダーシップから尊敬を集めていました。

その日の彼を見ると、私には絶望しか見えませんでした。ですが、私には彼の中に人生を変えられると信じたいという希望が見て取れました。私はその日、彼に神の恩恵と慈悲を授けました。その後、彼は私たちの教会の会合に参加したのです。ミッシェルにとって、人生を変えることは非常に大変なことでした。結局どこに行っても、彼は暴力的で危険な男だという悪い評判が鎧のようにまとわりついていたからです。

ドラッグビジネスから足を洗うという彼の決断は、同時に彼が報復のターゲットになる危険性を意味していました。ただ、ミッシェルは心の内側で古い鎧を脱ぎ捨て誠実さ、謙虚さ、そして自立という新しい鎧を身に付けるように求める大きな“声”を聞いたのです。実際、ミッシェルのギャングメンバーは彼を何度もドラッグの世界に引き戻そうとしました。しかし、ミッシェルは自分の心の内側の大きな声に耳を傾け、それに従ったのです。

今日、ミッシェルは完全に生まれ変わりました。彼はドラッグビジネス、ドラッグ中毒、そして暴力にあふれた人生を捨て、MOREプロジェクトのために働いています。その間に同じくMOREプロジェクトで働くアナという素晴らしい女性と結婚し、2人の間にアブラゥンという息子とサラという娘を授かり、2人ともビリーバーズプロジェクトで教育を受けています。ミッシェルは素晴らしい夫と父親であり、名誉と尊厳の手本を示しています。モナヴィーヴィレッジが完成したら、ミッシェルは、同じくストリートで孤児として育てられたアナと共に里親として働きます。

私はこのストーリーが大好きです!ミッシェルとアナは私に何でも可能だと信じさせてくれます。私たちが彼らの人生を完全に変える手助けができるなら、彼らと同じような境遇にいる多くの人々を助け、1つの世代ごとに変えることだってできるはずです。ミッシェルとアナは私にいつも私たちはもっと(MORE)できるはずだと信じ続けるインスピレーションを与えてくれます。

セルジオ・ポンセが語るマルシオのストーリー

私が少年院を訪れたとき、長い刑期を過ごしているマルシオに出会いました。少年院を訪問するたびに私たちの絆は深まり、出所後も私に会いに来てくれました。彼はいつの日か妻と家族をもち立派な人間になることを夢見ていましたが、彼には何もありませんでした。私は彼にマムズハウスでの仕事を勧めました。すると、仕事を始めてすぐにマルシオの人生は安定し始めました。

これはほんの数年前の出来事です。マルシオは現在でもMOREプロジェクトで働いています。結婚して愛らしい娘も生まれました。彼が妻や娘と愛情を持ってふれあう姿を見ていると、私があの日少年院で会った人物と同じ人間だとはとても思えません。更生する機会のない悪環境の刑務所から離れて、マルシオは家族、明るい未来、そして尊厳の回復と望んでいたすべてを手に入れました。マルシオの変貌を見ていると、誰でも心から望めば人生を変えることができるのだと信じることができます。触れ合うことで、深く大きな影響を与えることができるです。

ビリーバーズ・プロジェクトのクラス3の教師、アルシレイカが語るデニスのストーリー

生徒の一人であるデニスは、他の生徒への冗談やふざけたコメントで授業を妨害し続けていました。私は彼に何度も止めるようにお願いしていました。しかしその行為は、彼が他の生徒を叩くまでにエスカレートしていきました。私が廊下で彼と話したとき、彼は私にこう言いました。「こんな授業は退屈だ!言われたから来ているだけだよ。僕はこんなところ嫌いだ。」

大変な一日でした。その晩、私は「この小さな少年をどうするべきか?」と自問し続けました。翌朝に、私たちのコーディネーターは、パストール・ロベルトに会うためにアドバイザーのオフィスにデニスを連れて行きました。 長い朝の後、静かな小さい少年は私のクラスに返されました。彼は冷静に私に鉛筆を求めました。

「アドバイザーのオフィスではどんな時間だったの?」 と私は尋ねました。
「良かったよ。」と、彼は言いました。 「たくさん泣いたよ。」
「デニス。」私は言いました。「神があなたに答えを示していると思います。パストール・ロベルトと話をしている間、神はあなたと一緒だったと信じています。私はあなたを愛しているよ。そしてここにいる他の皆もあなたを愛しているよ。」彼は、私を見つめて、「そんなこと言わないで。また泣きたくなっちゃうから」と言いました。

私は彼にキスをし、抱きしめても良いか尋ねました。彼が頬に涙を流したとき、私は静かに彼を抱きしめました。私に抱きしめられながら、彼は言いました。「僕も愛しているよ。僕を許してくれる?」

MOREプロジェクトのクラス2の教師、エリアーナが語るダビのストーリー

ダビ・ミランダ・フェリックスは元気いっぱいで負けん気の強い7歳の少年です。彼は同学年のクラス全員分を合わせても足りないぐらい、エネルギーが溢れていました。このエネルギーを授業の妨害や親友であるジョアンダビとふざけあうこと以外に費やしてくれれば良かったのですが。

ある日、ダビは与えられた課題を行わなかったため、休み時間に一人で席に座っていなければなりませんでした。すると、彼は私に「お父さんに頼んでお前を殺してやる。」と言ったのです。 私は努めて冷静にふるまい、彼に言いました。「いいわよ、ダビ。それでも、私はあなたに正しいこと、そうではないことを教えるわ。」

それ以来、ダビから脅迫めいたことを言われたことはありません。最近、ひどく疲れていた日があって、クラスの皆に落ち着いて片付けをするように命じましたが、この日の子供たちは落ち着かず、決して行儀良くはありませんでした。その時、私の苛立ちを察したダビがこう言ったのです。「先生、教室から少しの間出てくれますか?そしたら、後は僕がすべてうまくやるよ。」 私は彼の提案を受け入れ、部屋からそれほど離れていない場所で待ちました。数分ごとに窓の近くで誰かが私の様子をチェックしていたようですが、しばらくしてダビがドアの所に現れ、興奮したように私に戻ってくるように手招きました。

部屋はきれいに片付いていました。クラスの全員がいすに座って行儀よくしていたのです。その中には、クラスをしっかりとまとめたダビが誇らしげに起立して私を見ていました。

大変な時もありましたが、ダビと生徒達は神からの贈り物です。

ほとんどの笑顔は、別の笑顔によって始まる。

— フランク・A・クラーク